パートナー企業 担当者インタビュー
入社以来、主に企画総務畑を歩む原さんと向井さんは、NTT東日本グループが「パーパス(存在意義)」と定める「地域循環型社会の共創」の浸透、地域貢献活動の企画やその運営を担当。森ライをパートナーに展開する千葉県山武市蓮沼海岸林「NTT東日本 千葉事業部の森づくり」にも計画段階から携わる。当該プロジェクトには2023年の開始以来、のべ660人の社員が参加。向井さんと同期で、一社員として活動に参加してきたという中村さんは、ご本人の希望による異動で2025年7月より現職。チームワークでSDGsへの取り組みを推進中。
NTT東日本 サステナビリティ御社のサステナビリティへの取り組みにはさまざまなものがあると思いますが、その中で今回は、森ライをパートナーに実施されている「NTT東日本 千葉事業部の森づくり」についてお聞かせください。
原さん「NTT東日本 千葉事業部の森づくり」は、地元千葉県の山武市蓮沼海岸で2023年4月から行っています。千葉事業部エリアである千葉県・茨城県は自然災害の多いところです。我々はインフラを支える企業として、そうした災害時に迅速な復旧に努める使命がありますから、ある意味では常に自然災害に対する高い意識を持っている必要があります。「NTT東日本 千葉事業部の森づくり」も災害教育プログラムの一環で始めたことでした。実はこの災害教育は、当初、座学でスタートしたんです。ただそれだけでは実感がわきづらく、社員のコミットの強度にも限界があるのではないかと考えまして。
向井さん東北のあまりに甚大な被害に隠れているところがありますが、私たちが森づくりを展開しているのも、東日本大震災で津波による大きな被害を受けたエリアです。防災機能を持ち合わせた“海岸林”について知り、昔から人の手で植え育てられてきたそれらを自分たちの手で再生させていくこの活動には、大きな意義を感じています。震災や台風のときは、設備担当が点検、復旧に、営業はお客さま対応に奔走します。ほかの部署でも日常的に近い形で、自分ごとと捉えるために役立つ活動だとも感じています。
震災から12年後、風化が懸念される中で、社員の方々の参加型でスタートされたことにも意義があると思いました。
原さん時期については、結果的にではあるのですが、おっしゃるようにこれはこれで意味があったのかなと。企画した私たちも、NTT東日本グループの「パーパス」実践の場として、考えていた以上のものをもたらしてくれる活動になったと感じています。そこには本当に、森ライさんのご助力が大きくて、非常に感謝しています。
向井さん植樹以降も年に2回の下草刈りを実施していて、その都度、活動前のオリエンテーションで竹垣さんにお話ししてもらうんですね。いかに大切な活動であるかの意識づけもですが、お話がお上手なので、みんな聞き入って、一層やる気になってくれます。
中村さん本当にそうで、お聞きすると「そうか、がんばろう」という気持ちになるんです。下草刈りは6月と9月なので、なかなかの暑さですし、想像以上に骨が折れます。でもその分、100人以上が力を合わせてがんばった達成感も得られます。森ライさんに、苗木の成長のペースや、時期によって必要なお世話なども教えてもらっているので、一度参加すると苗木の「その後」も気になるんですよね。竹垣さんに言われた通りに順調に成長しているのを目にするとうれしくなります。
森づくりの活動の中でも、下草刈りにはキツいイメージがあります。地味な作業でもあると思うのですが、毎回100人超の参加があるのはすごいですね。
原さん純粋に、手をあげてくれる社員の参加によるものなので、担当としてありがたいですね。地域での清掃やお祭りへの参加といった活動を、地道に長く続けてきた会社なので、社風として根づいているものもあるのかもしれません。私自身、入社したころから「地域と共に」という意識を持ち続けています。
中村さんは2025年の7月から現在の部署ですね。それまではまさに一参加者だったのですよね。
中村さんそうなんです。私は営業ラインでの業務経験が長くて、その中で、NTT東日本という広く知っていただいている看板も、絶えず価値を高める努力をしなくては、選んでもらえない時代になったと感じていました。企業価値の創造を、これからはこうしたSDGsの取り組みを通して担いたいと考え、社内公募制度にチャレンジし、この担当に着任しました。森づくりのほかにもさまざまな活動に携わっていますが、やりがいを持って取り組んでいます。
自ら推進する側、企画・運営する側になられたんですね。
中村さんはい。私の場合は完全に異動ですが、社内に「ダブルワーク」という制度がありまして、この制度を利用すると、一定の時間を所属する部署以外の仕事に充てることができます。他部署での業務体験や研修のようなイメージですね。今年初めて防災林の事務局運営の募集をしたところ、私と同じような思いからでしょうか、複数の社員から応募があり、ダブルワークで運営に加わってもらいました。中には森づくりに参加して興味を持った人もいたようです。
原さんその、ダブルワークによって他部署の社員と一緒に働いたときにも、自分たちだけではなかなか持ち得ない視点があって感心させられました。森ライさんなど社外のパートナーになるとなおさらなので、連携する機会を大切にしていきたいです。
向井さんこの森づくりは、計画段階のときに、県に問い合わせまではしたものの、その先、自分たちだけで形にするにはとてもハードルが高かったんです。専門家のお力をお借りしたいとリサーチした中で、森ライさんに行き当たりました。Webサイトを拝見すると、さまざまな企業さんとの多様な実績が目に留まりまして、「これは!」と思い連絡させていただきました。
原さん森ライさん抜きでは無理だったのではないかと思います。相談すると大変頼もしく、安心感がありました。うちのような企業だと社内調整に時間を要することも多く、お待たせもしましたが、竹垣さんが、こちらの疑問にもすぐに答えてくださり、とても助けられました。良いパートナーを得てせっかく始められたのだから、苗を植えるだけではなく育てるところまで関わりを持ち続けたいと思いましたね。
お聞きする限り、森づくりは好評のようですが、参加されたほかの社員の方々の反応はいかがですか?
向井さんアンケート結果からも満足度が非常に高いことがわかっています。防災面、環境面、それらによる地域への貢献に意義を見出せているんですね。また同時に、組織、拠点、年代等、日ごろの業務では接点のない人との社内コミュニケーションの場にもなっていて、こちらもリピートする楽しみのひとつになっているようです。「前回もお会いしましたね」とか、広い社内で組織を超えた交流が生まれています。さらに、さまざまな業務に携わる人がいることを理解し、自身の業務とのつながりや、事業への理解が深まる機会となっています。
中村さん下草刈りを例に取りますと、みんなで同じ、それも目に見える目標に向かって慣れない鎌を使って汗をかき、作業を終えてきれいになった景色を見渡すと、達成感と共に連帯感も生まれます(笑)。
チームビルディング的な。
向井さん、中村さんそうです、そうです!
今後に向けて、課題だと感じていらっしゃることはありますか?
中村さん千葉事業部がカバーするエリアには茨城も含んでいます。その茨城もまた、東日本大震災の津波の被災地ですよね。現在、私たちが海岸林再生に取り組むフィールドは千葉の山武市で、茨城の社員は活動があるたび、車で2時間かけて来ています。茨城の社員にとっても、より参加しやすいプロジェクトが企画できたらいいなと担当として思案しています。
向井さん活動によって地域に良い循環をもたらすことができたらと、いつも考えています。日ごろの業務とは別の活動によって得られたものを、本業でも満足度向上につなげていけるようにしたいです。
原さん「NTT東日本 千葉事業部の森づくり」は、植えた苗と共に、当事業部の核となる社会貢献活動に育ってきた実感があります。我々にとってもあらたな挑戦でしたし、迷いながらではありましたが、始めて良かったと心から思っています。あとは続けること。こうした活動は長く続けることこそが、課題であり目標です。先ほども触れましたが、どこかにあたらしい着想を取り入れながらやっていく必要があると思うんです。森づくりに限りませんが、気づきに敏感であるためにも、パートナーシップ、横の連携は大切にしたいですね。
企業による森づくりで、徐々に参加者が増えていくことは多いのですが、こちらは最初から100人超え。その後も毎回コンスタントに集まるので驚いています。また、最初の植樹をしたあとはお任せという選択肢もある中で、うまく育たなかった分の補植や過酷な(笑)下草刈りにも同様の参加者があったり、フィールドでの活動の後に勉強会を実施されていたりと、本気を感じる企業さんです。インタビューで、本プロジェクトが非常に前向きに受け止められているとあらためて知ることができてうれしく思いました。
(2026年1月インタビュー)